バイオハザード ディジェネレーション
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s t o r y
巨大企業アンブレラ社で極秘開発された殺人ウイルス「T-ウイルス」の漏洩により、核攻撃を受け地上より消滅したラクーンシティー。
ゾンビとなった感染者が次々と人々を襲う地獄絵図から生還したクレア・レッドフィールドは、二度と同じ悲劇が起こらないよう、NGO(非政府組織)に身を置き、世界中を飛び回っていた。
そんなある日、クレアはハーバードヴィル空港へ降り立つ。ハーバードヴィルは、巨大製薬会社ウィルファーマ社の研究所の有力誘致地。空港では誘致の旗頭であるロン・デイビス上院議員に対し、誘致反対の抗議デモが行われていた。
そこであろうことか「T-ウイルス」感染者と思しきゾンビを発見するクレア。1人が噛まれて感染したのをきっかけに、空港は大パニックとなる。悲劇は連鎖するかのごとく空港に墜落する旅客機。その旅客機からも感染者たちが現れ、クレアたちは空港へ閉じ込められるのだった。
空港の外では、生存者の救出作戦が練られる。
そして、その作戦のために政府から派遣されてきたのは、クレアと共にラクーンシティーから脱出し、今や大統領直轄のエージェントとなったレオン・S・ケネディだった。。。
c o m m e n t
アニメでも実写でもない、また新しいジャンルの本格的な幕開けとなる作品だと思いました。
本家(原作)のバイオハザード自体もしかり、美しいCGムービーは既にTVゲームの要所要所に効果的に挿入されているのだけれども。せいぜい秒単位のショートムービーであり、まさかこんな長編物が可能だとはドギモを抜かれました!!
とにかく美しく、滑らかでカッコよく、違和感を感じません。
なのでしっかりと作品に没頭することができ、時間の経過を全く忘れてしまいました。
(むしろ時が経つのを忘れるくらい‥‥もっと観ていたいと)
元々原作(ゲーム)のバックボーンが骨太でしっかりしているので、ストーリーについては特に問題ないと思います。
ホラーとしての怖がらせる演出も、感染者(ゾンビ)と戦うアクションも高いクオリティーになっています。
ただ、唯一にして最大の「原作(ゲーム)ファンのための作品」というマイナス点は否定できません。
原作(ゲーム)を知らないと、この作品だけでは聞き慣れない単語が多く(T-ウイルス、ラクーンシティー事件、アンブレラ社など)、初見だとすんなり話についていけないかなと思いました。
事実、映画を観終わりこの記事を書くにあたって色々調べたわけですが、レオンやクレアの現状、例えばクレアがNGOに籍を置き抗議や救済活動に従事することでバイオハザード(テロ)と向き合い、一方でレオンは直接的にバイオハザード(テロ)を鎮圧・防止しているという、ラクーンシティー事件後のそれぞれの人生観や行動(コントラスト)については、正直、一度観ただけではそこまで深くは感じとることができませんでした。
アンブレラ社が以前どれほど強大で影響力のある企業だったかを知らない人が、ラクーンシティー事件以降、アンブレラの株価が暴落して倒産したことにどれほど大きな意味を持つことなのかはわからないだろうし、アンブレラ社が開発していた危険ウイルスが闇ルートに流れ、それによってバイオテロが多発しているという今作品の最も重要な土台部分も、どこまで正確に把握できるのかという点で、些か親切ではないように思えます。
(一応、今作品の時間枠までは、時系列で該当ニュースをつなぎ合わせる手法で、ハイライトとしてフォローはされるのですが)
僕は元々原作(ゲーム)の世界観そのものが好きだったので、ある程度は下知識があり十分楽しめましたが、基本スタンスは「原作のファンであることありき」が求められる作品とも言えるでしょう。
なので、満点からマイナス★1つ。
まぁそれでも、このフルCGは映画ファンなら一度は観てほしいと思うクオリティーなのでした。
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原題: Resident Evil: Degeneration
監督: 神谷誠
公開: 2008年(日本) / 時間: 96分
製作: 日本(2008)
キーワード:ホラー、スプラッタ、グロい、フルCG、アニメ、バイオハザード、ゾンビ、ウイルス、予告動画あり
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