クライモリ デッド・エンド
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s t o r y
高額賞金の触れ込みに釣られ、TVのサバイバル番組の企画(ヤラセ)への参加を決めた6人の男女。しかし、その中の女性タレント(の卵)であるキンバリーだけが、いつまで経っても現れない。
しびれを切らしたプロデューサーは、当初の5人に自分の彼女を加えた6人で番組の収録を開始するが、撮影場所となる森には恐怖の人食一家が棲みついていた。。。
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王道の、コッテコテのスプラッター作品です。TV番組の参加者(関係者)達は次々と襲われ、これでもかとグロいシーンが続きます。恐怖の演出や特殊メイクなど全体の作りはあんまり丁寧とは言えませんが、血の量、臓物の量に気持ち悪くなりました(というよりウンザリな感じ)。
でも、作品自体は気持ち悪さこそあれ、怖さはありません。なぜなら、作品中の殺人(人食)一家がけっこうコミカルに描かれているからです。
鉄板の設定である「(工場排水の)化学汚染による奇形」にそって、歪んだ顔と人間離れしたタフさが売りな彼らですが、TV関係者がヤってるのを覗き見て興奮したり怒られたり、たぶん姉弟(兄妹?父母?背格好や顔に差がなくていま一つ判別しにくい!!)でヤってたりと、シリアスさに欠け‥‥。そういった場面が随所随所で挟まれて、その都度恐怖感が削がれるので、どうにも盛り上がりません。
そして、とにかく殺人人食一家の構成やら特徴やら全体像がわかりにくい!!!(最後の方でようやく一家勢揃いして、誰がどいつか一応わかるのですが)
というわけで、コミカルすぎる殺人鬼もいかがなモンでしょうか。
襲われる側のキャラクターとしては、従来のホラー映画の設定からすれば、「たぶんこの人は助かるよな」とか「この人は最後の方まで生き残ってキーマンになりそう」という感じの人達が、意外にあっけなく殺されていくので、「えっ!?」と驚かされます。
まあ、よく練られたドンデン返しというよりかは、「じゃあ、さっきの会話や経歴(設定)は何だったんだ‥‥」とツッコミたくなります。
そんな中、番組のインストラクター的役回りの元軍人(隊長)はかなりイイ味を出してます。最後にはやっぱり殺されちゃうけど、早々に殺人鬼に捕獲されてもうダメかと思いきや、その窮地を自力で脱出!その後、一家の何人かを道連れにします。唯一、キャラ設定と行動が合致したナイスな隊長でした。合掌。
それと、良作ホラーの大原則「エロス」は普通にありますが、明らかに脱ぎ役的な、いかにもB級女優って感じ(顔とか)の人が脱いでました。
≪ 個人的メモ ≫
主人公の女の子(見事に生還!) エリカ・リーセン嬢 は、大好きなホラー映画『テキサス・チェーンソー』にも出ていたとか! でも、『テキサス・チェーンソー』は何度も観てるけど全然印象に残ってないから、やっぱパッとしてない(ヤラれ)役だったんだろうなあ。
それが一応、今作(日本では劇場未公開ながら)では主役! ガンバったんだねー!!ということで、本当は★×2点のところをプラス★1点しておきました。
今作内では基本的に終始笑顔なし!ヤンキー臭200%!しかめっ面全開!のハネッ返り娘でしたが、本当は笑顔のカワイイお嬢さんです。Wikipedia 曰く、ホラー映画への出演で有名となり、”現代の絶叫クイーン” と呼ばれる事もあるとか。きっとまた会えそうな気がします。
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原題: Wrong turn2 Dead End
監督: ジョー・リンチ
公開: 劇場公開なし(日本) / 上映時間: 97分
製作: アメリカ(2006)
キーワード:ホラー、スプラッター、スリル、殺人鬼、奇形種、エリカ・リーセン、カニバリズム
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